元キャビンアテンダントあやメリーの「自分らしくあるために、いつも心にSMILEを」

元国際線CAの現在・過去・未来のお話
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海に漂流した時は②

ごきげんよう~。 あやメリーです。

前回からの続きでーす。

旅客機が緊急着水し、海に漂流した時には

まずは雨や直射日光にさらされないように 「キャノピー」 というビニール製の屋根を張ります。

キャノピーは空から見付かりやすいようにオレンジ色をしています。

CA一人でキャノピーを展張することはできないので、

CAが指示を出して乗客みんなで協力しながら行います。

この指示の仕方は毎年訓練しています。



その後、生き延びるための 「サバイバルキット」 を使用していきます。

サバイバルキットは大きな飛行機には各ラフトに装備されています。

中身は、数日間生き延びるためのグッズと、

捜索に来た飛行機や船から発見されやすくするためのアイテムの2種類に分けられます。

気になる中身は~・・・

周囲の海の色を染める染料(上空から発見されやすくするために)や、

シグナルミラーという手鏡(太陽の光を反射させて上空の捜索機に合図)や

ラフトの破れを修理するリペアキットや

水を汲み出すスポンジやバケツ、

雨水を消毒して飲料にするための錠剤、

飲料水、ちょっとだけ食糧、万能ナイフなどなど、細かいグッズが満載でした。

そうそう、 「サバイバルマニュアル」 という生き延びるためのハウツー本も装備されていましたが

全部 英語。 読んでられっか。



実際に漂流したことはないので、これらは使ったことはありませんが

毎年の緊急対策訓練では実際に手に取り、使い方をレビューしています。



もっとお客さまの目にも触れるように、空港ロビーなどに展示したらいいのにね。

だって、漂流時、そのラフトにCAが乗っていなかったら 

「このグッズたち、なに?」 になってしまいますよねー。

実際に使う確率は本当に低いですが、見てみたいと思いませんか?




ではまた~~




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海に漂流した時は①

ごきげんよう~。 あやメリーです。

旅客機が海に着水した時、その後どのように行動するかご存じですか?

今回はそのことについて書くわよ~。



緊急着水の時は、まず救命胴衣を着用しますね。

救命胴衣は指示があるまでは膨らませない、という話は以前に書きました。

安全ビデオで見る 「エスケープスライド(=脱出の滑り台)」 は、

「スライドラフト(=ボート)」 にもなります。

着水後は全員がラフトに乗り込みます。

荷物は置いて脱出よ! ハイヒールは脱いでね!(ラフトが破れるから)



CAは最後に乗り込み、ラフトを機体から切り離します。

切り離し方法は乗務員しか分からないので

全てのラフトに必ずCAが乗っているはずです。(生きていれば)



機体とラフトが切り離され、漂流した後は 「サバイバル」 へと移行します。

CAは、このサバイバル方法まで訓練を受けているのですよ。



どのように生き延びていくのでしょうか。

長くなりそうなので、続きは次回に書こうかしら。

ではまた後ほど~。




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賃上げの話

ごきげんよう~。 あやメリーです。

大きな仕事をひとつ終えました。 さあ書くわよ~。



ニュースで知りましたが、

JALがパイロットの大量離職を食い止めるために給与を大幅アップするんですって。

CAの給料アップも検討するそうです。 検討か・・・険しいな。

JALは経営破たんした後、社員の給料が大幅にダウンしました。

再建時に公的資金の注入を受けるなど優遇されたのでね、当然の措置でしょうか。

それが原因で、パイロットがどんどん他のエアラインに引き抜かれているようです。

どの航空会社もパイロット不足なのでしょう。

(我が息子よ、パイロットになってくれないかい? 今が狙い目かもよ。)



私がCAの時は、いただいている給料に対して

常に 「わりに合わない(程しんどい)。」 と思っていました。

今はあの頃よりも給料はかなり低いけれど、

「妥当だわ(=納得)」 と思えます。 あー不思議。



給料が下がっても、現場の人間は常に必死で安全運航を支えてきたことだけは事実です。

これからもガンバレ~。



さて、今週は現在の仕事の中でビジネスマナーのセミナーを担当し、無事に終えましたー。

CA時代のエピソードを披露したところ、皆さん興味を持って聞いてくれました。

ブログを始めてから常に昔のエピソードを思い出しているので

出てくる出てくる色んなお話。

あ~盛況に終わって良かった~。 次はもっと完成度を上げるわよ~。




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スケジュール管理

ごきげんよう~。あやメリーです。

更新が滞りがちなブログに今日もご訪問いただき、ありがとうございます。

忙しいわー、もっと時間が欲しいわー。



さて、

歴史的な寒波です。

みなさまご無事でしょうか?

飛行機の便も、この状態ではお手上げです。✋😵✋

航空会社ではお客さまへの欠航の手続きに加え、

機材繰りや乗務員繰りにも四苦八苦している状況が目に浮かびます。

悪天候などのイレギュラーで、運航乗務員(パイロット)やCAが勤務時間を大幅に超過する時には細かい規定があって、

⭕時間以上の勤務で、翌日まで14時間のインターバル(休息)、

🌑時間を超えたら24時間のインターバル(つまり翌日は休日になる)

という形でキッチリと決められています。

今回のように、飛行機がいつ飛ぶのか分からない時は、空港で待機することもありますが、

そうなると拘束時間にカウントされてしまい、

なかなか乗務が始まらないうちに勤務時間オーバーとなって、

翌日はインターバルの関係でフライトさせられない、という事態になってしまうのですよ。

だから会社は、出来るだけギリギリまでCAをショウアップさせないようにスケジュールを管理するんですよねー。

私たちCAも自宅やステイ先で待つのみ、という状況になるのです。

いつ呼ばれても良いようにスタンバイするのも疲れます。(でも勤務時間には入らない)

明日くらいから少しずつ平常運航に戻るかな?



マニアックな話題でした。

ではまた!




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CAコールボタンのお話

ごきげんよう~。あやメリーです。

先日の 「キャプテンコールボタン連打で離陸中止」 の話に引き続き、

今回は乗務員呼び出しボタンのお話。



飛行機にはCAコールボタンが各座席についています。

機種によって、肘掛け部分にあったり頭上についていたり、様々ですね。

このコールボタン。お客さまによる 押し間違い が多いです。

読書灯のボタンを探しているときに間違えて押しちゃったり、

たまに連打されることもあります。連打はほとんど、お子さまのいたずら。

でも、ある機種だけは、押し間違いが少なかったように思います。

その機種とは、YS11。

なぜでしょう~?



YS11のCAコールボタンは

ボタンを押すのではなく、引く からでーす。



お子さまのイタズラは、ほぼなかったように思います。

「ボタンは押すもの」 という意識が強いのね~。



もし読書灯と勘違いしてコールボタンを押してしまっても、問題ナッシング~。

すぐ横に付いているリセットボタンを押してくださればそれでOKです。

でも多くの方は押し間違いに気付かない。 それが飛行機のコールボタンなのでした。




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除雪のお話

ごきげんよう~。 あやメリーです。

昨日は東京にも雪が降りましたが、北日本ではまだ大雪が続いています。

空の便も欠航がたくさん出ているようですね。



国内線では、除雪をすれば着陸できそうな時には、

「とりあえず出発する」 ということが多々あります。

天候の回復が見込まれない、除雪をしてもしても追いつかない時には

やむなく欠航を決めますが、

見通しを立てて、雪が止むかもしれない時には

燃料をたくさん積んで出発することもあります。

雪がひどくなる前に着陸できそう、でもビミョーという時にも

「とりあえず行ってみる」 ことが多かったです。 

(着陸できたけど帰れなかったことも多々あり。)

航空会社の信頼の為に付け加えると、

「イチかバチか」 ではありませんので、安心してください



大雪の時って運航の見通しを立てるのが本当に難しく、

その先の機材繰りや乗務員の要員確保の点などなど、

総合的に考えて判断しています。



降雪に弱い空港といえば、やはり都会の空港です。

羽田は積雪が数センチで、もうアウト。(ランウェイクローズ=滑走路閉鎖)

なぜでしょう~?

除雪車が少ないの

あんなに大きな空港なのに、除雪車は恐らく数台。 

私が羽田ベースだった時は保有1台だと聞いていました。 今は増えたのかな?

1台では何にもできなーい! 



除雪体制が万全なのはやはり東北や北海道の空港で、

除雪車が何十台もズラズラーっと並んで待機しています。

ランウェイに向かって出動していく姿はカッコよくて圧巻です。

みんなの力で飛行機を飛ばすんだな、と痛感する一瞬なのでした。



本日飛行機をご利用予定の方は、運航状況を確認してお出かけくださいね。



除雪にまつわるエピソード、まだまだあります。

またそのうちに~~。




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震災から21年

ごきげんよう~。あやメリーです。

昨日は、阪神淡路大震災から21年の日でした。

昨年も同じことを書きましたが、

私の現在住む街は、あの日たくさんの家が崩れ、多くの方が亡くなりました。



私は21年前はまだ横浜に住んでいて、

あの日は北海道の千歳にステイしていました。

テレビに映る神戸の街は信じられない光景でした。

その日から、飛行機の大阪行きにはたくさんのボランティアの方々がご搭乗になりました。

私に、私達にできることは、

定期便や臨時便を飛ばして、人や物資を運び続けること。それしかなくて、

煙が立ち上る神戸の街を、空からみるしかありませんでした。

大阪から九州に向かう便では、

『さっきガレキの下から救出されたんだ。』という

埃だらけの男性も乗せました。



毎年1月17日と3月11日は、命のありがたさを感じる日です。

生かされた者は今を懸命に生きなきゃね。





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日々の出来事 | Comments(0) | Trackbacks(-)

壁に耳あり、応接室には。

ごきげんよう~。 あやメリーです。

今回は私と同乗CAの恥ずかしかった失敗話をひとつ。



昔むかし、ある地方空港で、出発まで時間がたくさんあったので

事務所のソファに座って休憩していたところ、地上職員から報告を受けました。

『次の便は、〇●さんが搭乗予定です。』

その〇●さんとは、昨年末の紅白歌合戦にも出場したあの歌手の方でした。

私も同乗クルーも、『わぁ~、本当ですか?

と、ちょっと嬉しくなり、そしてちょっと盛り上がり、

事務所内でその方の持ち歌を熱唱してしまいました。

『おーくせんまんっ おーくせんまんっ



すると、地上職員が言いました。

『あの、ちなみに壁1枚を隔てた隣の応接室にいらっしゃいますから。』



・・・。 

・・・聞かれた? ・・・聞こえてるよね。 やばいよー、もっと早く言ってよ。



そして、便は搭乗時刻となり、その方は最後にご搭乗になりました。

私、スマした笑顔で 『いらっしゃいませ。』 

その方もニッコリと会釈し、私と後輩CAの真正面の座席(お見合いシート)に着席。

いくら優雅に振る舞っても、ふざけて歌ってたことバレバレです。 

便は何事もなく無事到着し、その方は颯爽と降りていかれました。

さすが大物です。

テレビであの方を観るたびに思い出すのでした。



壁に耳あり、障子にエキゾチックジャパン。




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コールボタンを連打

ごきげんよう~。あやメリーです。

なかなかブログのアップができませんね。

時間を作ることに苦戦中です。 おまけに体調不良! 寒くなりましたしね 



今回は、ある失敗のお話。 (私の失敗談ではないよ)

コクピットからの離陸の合図を確認後、

アナウンス担当のCAが、マイクのスイッチを押しました。

スイッチを何度押してもマイクがONになりません。

マイクのスイッチ (と思い込んでいた)
を連打してしまった結果、


「離陸中止」 


さて、なぜでしょう~。



マイクのスイッチと思い込んで連打していたそのスイッチは、

キャプテンコールボタン (機長をインターホンで呼び出すためのボタン) でした。

キャプテンコールボタンの連打 =(イコール)

「緊急事態」 という意味



キャプテンは、CABINで何か緊急事態が発生したと判断して、離陸を中止したのでした。

緊急事態ではなく、ただボタンを間違えただけー。

その飛行機は、インターホン(マイク)の周りにたくさんのスイッチ(ボタン)があるタイプでした。

連打する前にボタンの位置をガン見して確認しなきゃダメ~。

完全に確認ミスです。



その後どうなったかは知りません。

おそらく再度、管制から離陸の許可を取り直して離陸したでしょう。

でも、キャプテンもびっくりしただろうな。

乗り慣れたお客さまは、なぜ離陸しないのかハテナ?だったろうな。

というお話でした。




寝ます!おやすみなさーい。



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飛行機のドアのお話②

ごきげんよう~。 あやメリーです。

前回の話題の続きです。

飛行機のドアに異物が挟まったまま出発しちゃった話。

事実を目視確認した後、報告のためにコクピットに急行しました。

その日のキャプテンはちょっとコワイ人。

怒らせるとヤヤコシイ方です。

チーフだった私はその日、ショーアップしてからずっとそのキャプテンを怒らせないよーに、

すごーーく気を遣って接し、

キャプテンが上機嫌になったところでコクピットに閉じ込め、

やっとホッとしていた矢先でした。



コクピットでは離陸前の確認や、無線のやり取りでチョー忙しいタイミングだったし、

ややこしいキャプテンなので一瞬、足がすくみましたが、

私 『R3ドアに布が挟まっています。』 と状況を詳細に報告しました。

コクピットではドアの開閉状態を表す計器には特に異常はなく、

「きちんとドアは閉まっている」 と表示されていました。

キャプテンから 『キミはどう思う?』 と聞かれ

私 『リターンするべきだと思います。』 と答えると、

キャプテンは『ラジャー。』 とひと言。

現場に確認に出向けないパイロットたちは、私の判断を信じてくれて

駐機場に引き返したのでした。



一旦出発した便が、離陸前であろうと引き返すことは、結構なオオゴトです。

地上職員や整備士も再びスタンバイしなければならないし、

駐機場も次に使用するSHIPがいるはずです。

何より、出発遅延によってお客さまに迷惑がかかります。



アナウンスで状況を説明し、駐機場に引き返した後は

整備士が機内に乗り込み、PASSENGER ON BOARD (旅客在機)のまま

機材整備です。

ドアを開けて、異物の布を除去するだけで、ドアを閉め直して整備終了。

原因は、出発前に整備士がドアを開閉した時に布が挟まり、

そのあとの確認を怠ったからでした。

整備士だけが悪いのではなく、

そのドアを担当するCAは、自分のドアが開閉された後は必ずクローズ確認をしなければなりません。

そもそも、明らかに布が挟まっているのに、

そのドア担当のCAはなぜ疑問を抱かないの?

ドアモードだけの問題ではなく、ドアに何かが挟まってちゃダメでしょ。

本来なら、ボーディング(旅客搭乗)開始前までに発見されなければならない事でした。

CA一人ひとりの意識も重要ですが、

客室責任者としての役割を考えさせられた出来事でした。



ちょっとややこしいキャプテンは終始キレることもなく、

そのあとのコーディネーションも円滑に進み、

大きな遅延もなく目的地に到着できました。

あのキャプテンにはこれまで、腫れ物に触る感覚で接してきたのですが、

あの出来事で信頼関係が少し構築できたような気がしました。



ドアに布一枚挟まっているくらいでは空気モレなど起こらないかもしれません。

韓国LCCのように上空でドアが開いてしまうこともないでしょう。

でも、


迷ったら「安全」を選ぶ のだー。
 

この話はこれにて完結!




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