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元キャビンアテンダントあやメリーの「自分らしくあるために、いつも心にSMILEを」

元国際線CAの現在・過去・未来のお話
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続・緊急着陸のお話

あやメリーです。

緊急着陸の関連記事あります。 コチラ


飛行機の緊急事態は、

突発的に発生するものと、あらかじめ緊急着陸(着水)が予告されるもの、

大きく分けると二つあります。

突発的なものは、言葉のとおり突然、事故が起こります。

例えば、離陸の失敗や、着陸時のオーバーランなどなど・・・。

突然に起こるので、パイロットやチーフCAからの指示は仰げません。

自分で判断して脱出用スライドを展張させたり

乗客を脱出させたりしなければなりません。



一方、一昨日に発生した片肺着陸は、

あらかじめ、緊急着陸がCAにも乗客にも予告されていたはずです。

この場合、着陸までの間にやらなければならないことが

山ほど あるのです。

たとえば、着陸の衝撃で身体を傷つけないように

尖ったもの(ボールペンなど)を身体から外す、とか

脱出用スライドを破かないようにハイヒールを脱いでおく、など。

もし、着水の可能性があれば、救命胴衣も着用しなければなりません。

CAは乗客に、お願いするのではなく 指示 します。

CAは着陸までの時間を確認し、すべての着陸準備を時間までに終わらせます。



脱出訓練では、緊急着陸までの時間を15分程度に設定して

緊急着陸に備える訓練をしています。



ちなみに、非常口のそばに座っているそこのアナタ。

普段は足元広くて快適~ですが、

緊急脱出時には手伝っていただきますからね。 

CAが非常口を開けられない場合はアナタが開けるのですよ。

予告された緊急着陸(着水)の際には、あらかじめ

ドアの開け方ちゃんと教えますから。



その他、一人旅のお子さまがいる場合は、隣に座っている屈強な男性に 

「このお子さまと一緒に脱出してください。」 と指示したり、

足の不自由なお客さまにも、脱出時の付き添いをつけます。



そして、着陸時の衝撃に耐えるための

衝撃防止姿勢 を教示するのです。

英語では 「Brace For Impact」 と言います。



衝撃防止姿勢については、またの機会にお話しします。



機内で流れる安全ビデオは、ちゃんと観ておきましょう。



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