元キャビンアテンダントあやメリーの「自分らしくあるために、いつも心にSMILEを」

元国際線CAの現在・過去・未来のお話
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飛行機のドアのお話②

ごきげんよう~。 あやメリーです。

前回の話題の続きです。

飛行機のドアに異物が挟まったまま出発しちゃった話。

事実を目視確認した後、報告のためにコクピットに急行しました。

その日のキャプテンはちょっとコワイ人。

怒らせるとヤヤコシイ方です。

チーフだった私はその日、ショーアップしてからずっとそのキャプテンを怒らせないよーに、

すごーーく気を遣って接し、

キャプテンが上機嫌になったところでコクピットに閉じ込め、

やっとホッとしていた矢先でした。



コクピットでは離陸前の確認や、無線のやり取りでチョー忙しいタイミングだったし、

ややこしいキャプテンなので一瞬、足がすくみましたが、

私 『R3ドアに布が挟まっています。』 と状況を詳細に報告しました。

コクピットではドアの開閉状態を表す計器には特に異常はなく、

「きちんとドアは閉まっている」 と表示されていました。

キャプテンから 『キミはどう思う?』 と聞かれ

私 『リターンするべきだと思います。』 と答えると、

キャプテンは『ラジャー。』 とひと言。

現場に確認に出向けないパイロットたちは、私の判断を信じてくれて

駐機場に引き返したのでした。



一旦出発した便が、離陸前であろうと引き返すことは、結構なオオゴトです。

地上職員や整備士も再びスタンバイしなければならないし、

駐機場も次に使用するSHIPがいるはずです。

何より、出発遅延によってお客さまに迷惑がかかります。



アナウンスで状況を説明し、駐機場に引き返した後は

整備士が機内に乗り込み、PASSENGER ON BOARD (旅客在機)のまま

機材整備です。

ドアを開けて、異物の布を除去するだけで、ドアを閉め直して整備終了。

原因は、出発前に整備士がドアを開閉した時に布が挟まり、

そのあとの確認を怠ったからでした。

整備士だけが悪いのではなく、

そのドアを担当するCAは、自分のドアが開閉された後は必ずクローズ確認をしなければなりません。

そもそも、明らかに布が挟まっているのに、

そのドア担当のCAはなぜ疑問を抱かないの?

ドアモードだけの問題ではなく、ドアに何かが挟まってちゃダメでしょ。

本来なら、ボーディング(旅客搭乗)開始前までに発見されなければならない事でした。

CA一人ひとりの意識も重要ですが、

客室責任者としての役割を考えさせられた出来事でした。



ちょっとややこしいキャプテンは終始キレることもなく、

そのあとのコーディネーションも円滑に進み、

大きな遅延もなく目的地に到着できました。

あのキャプテンにはこれまで、腫れ物に触る感覚で接してきたのですが、

あの出来事で信頼関係が少し構築できたような気がしました。



ドアに布一枚挟まっているくらいでは空気モレなど起こらないかもしれません。

韓国LCCのように上空でドアが開いてしまうこともないでしょう。

でも、


迷ったら「安全」を選ぶ のだー。
 

この話はこれにて完結!




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Comment

No title
編集
何事も無く今に至るのは
こういった目に見えない安全対策の集合のおかげです
2016年01月10日(Sun) 21:40
編集
何事もなくて、良かったです!その機長さんのことも、いい方向に認識を改めることが出来て、更に良かったです!その機長さんの対応次第では、立ち直れないくらい、ダメージを受けていたかも知れませんね・・(*_*;
2016年01月11日(Mon) 11:30
Re: No title
編集
先生 さま

ありがとうございます!
2016年01月11日(Mon) 19:39
Re: タイトルなし
編集
プリシラ さま

コメントありがとうございます。
信頼関係って大切ですよね。(^^)
2016年01月11日(Mon) 19:42












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